レンコンの販売は、長らく中断をしておりましたが、2024年9月より販売を再開致しました。
レンコンの販売を中断していた大きな理由は、一にも二にも良い原料の調達が困難だったことにありました。
元々、レンコンは、酸化しやすく加工していく段階で徐々に灰色に変化してしまいます。また、原料を切ってみると穴の部分が黒茶色っぽく変色していたりすることも多くあります。安定した品質のものを、安定した価格で、安定的に供給していくことは困難で、常にリスクを背負った形での販売となってしまいますので、やむなく販売を中断しておりましたが、この度、これらの問題を解決できる原料を安定的に調達でき、品質を落とすことなく加工できる方法を見出すことができようになりましたので販売を再開することに致しました。
〔下茹でレンコン〕
新下茹でレンコン商品の製造は、漂白作業は一切行いません。さらにpH値も5.5前後と弱酸性にありますので、殆ど酸味を感じることはありません。色目は至って自然の色合いとなっており、食味・食感・風味は、新鮮なレンコンを加工した状態に近い品質に仕上がっております。
今回発売する新たな下茹でレンコンは、変色を抑え、これらの成分を失うことなく商品化するかを最大のテーマとして試行錯誤を重ね、商品化に取り組んで参りました。
〔類似商品〕
水煮レンコン:一般的には漂白してpH値を酸性に調整し、添加物の含んだ保存液に入れて商品化されております。そのため、商品化されている多くの水煮商品は白いレンコンとなっております。多くの消費者や食品関連のプロの方たちは、レンコンは白いものと思われている方も多くいらっしゃいます。
冷凍レンコン:冷凍工程で、レンコンの細胞壁の膨張で破壊された状態となってしまいます。そのレンコンを解凍すると、栄養成分の殆どはドリップしてしまいます。また、レンコン果肉の繊維部分は切れてしまっておりますので、そのレンコンを調理するとレンコンの最大の特徴であるシャキッと感は無くなり、どちらかというと芋を食べているような食感になっていることが多くあります。この結果、風味、旨味も殆ど無くなってしまっております。
〔栄養成分〕
従来までの下茹でレンコンは、本来の食感・食味及び風味を失せることなく商品化できていましたが、加工処理が進むにつれ変色してしまうことは避けられませんでした。 レンコンが持つ変色成分を出し切ってしまえば、変色は抑えられますが、他の栄養成分も無くすことに繋がって、風味・食味も併せて失せてしまいます。
レンコンには、ポリフェノールの一種であるタンニンが多く含まれており、空気に触れると酸化することで時間が経つと黒く変色してしまいます。
そのタンニンには止血作用や炎症を抑える働きがあるため胃潰瘍や十二指腸潰瘍に効果が期待できます。その他、ビタミンCも多く含まれており、みかんの約1.5倍あり、強い抗酸化作用があるため、疲労回復効果や免疫力の向上が期待でき、動脈硬化やがん等の病気を予防や、皮膚や骨を強くする働きもあります。更にカリウム、食物繊維などと言ったミネラル成分の豊富に含まれています。それらの成分をできる限り残した状態で商品化しました。